──社会保険について──
6.個人事業主でも加入できる保険:国民年金とは
人々が生活していく上で社会保険はなくてはならないものです。
いつ自動車事故に巻き込まれるか分かりませんし、突然病気を発症してしまうかもしれません。その時に家族が露頭に迷うようなことがあってはならないので、事前に社会保険に加入して毎月お金を支払っておき、いざという時に給付してもらうのです。
社会保険には一般の保険会社が提供している医療保険や生命保険などもありますが、20歳以上の日本人であれば誰でも加入することができる国民保険と、社会保険制度が整っている企業に勤務している人が加入できる厚生年金があります。
そのほか役人や教員などの国家公務員は共済年金に加入することになります。
社会保険の3種類の年金の違いはどのようになっているかと言いますと、共済年金と厚生年金の場合は給与の一部から保険料として差し引かれています。
この金額は標準報酬月額やボーナスに該当する標準賞与額を基準に算出されますので、人によって納める金額が異なってきます。
そして企業が収めた金額の残り半分を負担してくれますので、老後の年金額はかなりの金額を受け取れることになります。
それに対して国民年金は個人事業主でも加入できるため、こちらも老後の生活資金を一度預けるような形で支払いを続けます。
最低限支払わなければならない期間がありますので、納付が遅れないように個人事業における収入の一部を確保しておく必要があります。
ただし、収入が少ない場合は免除や納付を猶予してくれる仕組みもありますので、どうしても支払えない時は今後のことを役所に相談できます。
ところが厚生年金は自動的に天引きされますので、収入が少ないからといって免除になるようなことはありません。
個人事業主が国民年金に加入しておくことで、若くして障害を負った時には障害基礎年金が支給されますし、万が一死亡してしまった場合は妻や子どもに対して遺族基礎年金が支払われます。