── 起業前に知りたいコト ──

お金について

起業には言うまでもなく、多額のお金がかかります。
また、起業後は利益を出し続ける必要がありますので、会社の現状はお金で
把握することになります。
これから経営者として成功する上で、お金に対する知識はぜひ知っておきたい知識のひとつです。

お金に対する知識は大切ですが、経営者が身に付けるべきお金の知識は、実は会計や財務などの専門知識ではありません。
経営者として必要なのは、数字を読み取る力なのです。
はじき出された数字を、売上拡大や将来戦略のヒントにすることができるかどうか、そこがもっとも重要なのです。起業を志すのであるなら、数字を読み取る力がもっとも重要であることは最低限知っておきたいものです。
財務諸表や試算表などといった書類は、必死に勉強をしなくても専門家に任せることもできます。
覚えて無駄になることはありませんが、必ずしもなくてはならない知識ではないのです。

多くの起業家は、お金を稼ぐノウハウを手に入れたいという気持ちを持っています。
さらにお金をあまり使いたくないとも考える傾向があります。
経営者となるあなたは、このどちらを優先させればいいか、選択を迫られる機会にたびたび遭遇することになります。
例えば、お金をかけずに何らかの知識を詰め込みたいと思えば、独学で時間をかけて学習していくことになるでしょう。それにより、確かに出費は減らせます。しかし、相当な時間を奪われることにもなります。
もし時間をかけるのが嫌ならば、セミナーや学校に通うという手があります。
お金はかかりますが、相当な時間を短縮させることができます。
このように、単純に「お金を使わない」と腹を決めるのではなく、お金を使うことで得られる「時間的なメリット」にも目を向けましょう。

起業するならお金の知識をぜひ持っておきたいものですが、
それは何も会計や財務などの専門知識に限ったものではありません。
現状の数字を見ながら将来の数字をはじき出せるような、「お金を情報として見る力」が必要になってきます。
単純にお金を収入や出費の面から見るだけでなく、時には投資という視点でとらえることも、起業するにあたって知っておきたい経営スキルになります。